執事王子と庭師姫
+ツンデレ王子。

葵が王女なんで当然の如く女性化してます。世界観もパラレル。
※この手の設定が苦手な方はこの場から脱兎の如く逃げましょう。
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  あらすじ 2007年11月16日(金) 小ネタSS
 おこめさんちの執事設定がやたらツボに入って私もちょっくら妄想してみました。もちろん王女サマでな! とことん腐ってる私の頭。


トリノの大貴族ジェンティーレ家に最近新しい庭師見習いが雇われました。名前はアオイ。年の頃は17〜8、よく笑いよく泣きよく怒るにぎやかな女の子です。なんでもミラノから来たそうです。女の子なのになぜ庭師なの?とたずねたら、「ほえ? そのほうが目立たなくていいじゃ〜ん!」。
彼女は庭の枯草で芋を焼きながらほがらかに答えてくれました。あの煙は1キロ先からも十分目立っていたと思います。とにかく彼女は人前に出たがりません。ただの人見知り? いえいえ、アオイに限ってそれはありません。思うになんらかの事情があるのでしょう。

そうそう、当家の有能極まる執事ヘルナンデスさんもミラノ出身だそうです。同郷のよしみか、アオイとはなにかと親しげにしておられます。若いメイドたちなど「あの二人はアヤシイ」とさかんに噂しておりますが、私が見るにそのような単純な間柄ではないような気がします。けどまあ彼がアオイを本当に大切に思っていることは確かですね。

ただ当家の若様ことサルバトーレ様はアオイをあまり快く思っていらっしゃらないようで。なにかと文句を付けては素っ気ない態度で接しておられます。けど勤続15年の私の目は騙せません。若様のアレはその、昨今の言葉でなんといいましたか……そう、ただのツンデレです。たとえるなら素直じゃない少年が好きな子を虐めているようなもの。それはともかく、いい加減にしないと本気で嫌われてしまいますよ。

少し前小耳に挟んだのですが、若様の婚約者であるミラノ大公家の姫君が急な病に倒れられ、明日をも知れぬ身だそうです。一度も顔を合わせたことのない政略結婚の相手とはいえ、やはり若様も心中穏やかではないでしょう。そういえばこの噂を耳にした直後にひょっこりアオイが現れましたっけ。別に関係はありませんが奇遇に思いまして。

それでは明日も早いので今宵はここまでに致します。
(トリノ公ジェンティーレ家のメイド頭コンスタンツェの日記)


妄想にまかせて一気書き。いつもこれくらい筆が速ければいいのに。

突然出奔した恋人を追っかけてトリノまでやって来たミラノのお姫様の話です。
野良着に麦わら帽子の手ぬぐいほっかむりな庭師プリンセス。可憐だ! (アホだ

例によっていらん設定がわんさかありますよ〜。
ミラノ大公家はもともとジノの家系が継いでたんだけど、いろいろあって先代で没落してアオイんちに移ります。ジノはお家再興した暁にアオイを迎えに行くつもりだったんだけど、そこへ降ってわいたのが例の縁談。アオイは相手の名前も聞かずにすたこらさっさと逃げました。逃げた先がその縁談の相手の家とも知らずに。姫様不在をミラノ側は病気と称して誤魔化してる。まあこんな感じ。