2002/06/24



雨降り世界



雨の色ってどんな色?
灰色、薄墨?それとも透明?




わたしは窓を打つ雨の滴をぼんやり眺めながら、そんなことを考えた。





花壇に揺れる花も、みずみずしい緑の丘も、どこまでも澄み渡る紺碧の空でさえ。
雨の降る日はすべて同じ。


だって色がないから。





そう、灰色でも薄墨でも、まして透明ですらない。
ただ色のない世界。それだけ。







雨に包まれた世界はまるで時の河原のよう。
わたしにとって現実よりも馴染み深い、あの場所にも色がないから。







雨の日は心がざわざわする。

わたしはわたしじゃなくて、ここは現実じゃなくて。
もしかしたらわたしは時の川で夢を見ているだけかもしれない。



たった独りで、いつまでも永遠に。















ずっとそう思っていた。





そう    あなたに逢うまでは。







「…………どうしたんだい、ビッキー?そんな顔して」
「ううん、なんでもないの〜〜〜」




わたしは不思議そうに見つめるあなたに笑いかけた。
聞き慣れた優しい声に、世界は色を取り戻す。


あなたに寄り添っているだけで、わたしはここにいるんだって思える。




「……ありがとうね、リアンさん」
「?なんだかよくわからないけど、ビッキーが良いならそれで構わないよ」




ちょっと首を傾げてにこやかに微笑むあなた。


ただそこにあなたがいるだけで。
花の色、草木の緑、青い空、豊かに色づく大地の色。
晴れた空の下と同じように、世界は色とりどりに輝く。





たとえ雨降り世界でも時の彼方であろうとも。
あなたが一緒なら、わたしはもうなにも怖くない。







「ずっとずっとそばにいてね」




指と指を絡めると、わたしは夢見心地でささやいた。


















                                                END



 声はほぇほぇ調なのに頭の中は理路整然!?だったらちょっと怖いビッキー。雨の日は色がない……乱視のうえに色盲まで発症したか、石猫?はてさて、皆様方はどう思われますか?雨降り世界の色について。


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